国内の繊維産業

3Dデザインで究極のプロフェッショナルエプロンを作ってリベンジしたい!

丹上洋史

  • 支援総額

    ¥78,000

    目標金額 ¥500,000

    15.60%
  • 支援者数

    7

  • 残り

    0

はじめに   

 

はじめまして。

広島県福山市で縫製メーカー兼、振り屋(OEM受注生産)を営んでいた丹上と申します。

私たちは工場の再建と日本のアパレルの仕組みを変えていきたいと思っています。

 

※トークライブに出演しました(2022.8.10)

↑画像をクリックでダイジェスト版がご覧いただけます。

本編はこちらです。(You Tubeへ)

 

 

 

アパレル業界の現状

縫製工場の競争相手は発展途上国の工場であるため、そもそもの工賃が安すぎる事がアパレル業界の問題です。

これは繊維だけに限らない問題だとは思いますが、繊維産業はどこの国でも工業化の第一歩として取り組むため、日本より安く生産する国は次々に現れます。

生産工場は在庫リスクを負わないが、安い工賃により結果的にメーカー(商社)側の在庫リスクの負担を軽減する形になっています。

私も地方にいて「東京」から仕事を請け負う一業者でした。

「もうダメだ…」という話は至る工場で聞かれましたし、義父のいたアパレル会社もダメ(倒産)になりました。

私の工場も一時閉鎖に追い込まれました。

危機を感じながらも変わる必要があるのに目の前の仕事をこなすことで精一杯で変われない工場がたくさんあります。

私たちはこうした状況にプロエプロンの製作と自社ブランド化を軸に生産現場の進化を進めていき、現代に合った仕組みを作っていきます。

 

 

1.CLOという3Dデザインソフトとの出会い

繊維業界でものづくりに携わっていた私は、ある日CLO(クロウ)というアプリケーションに出合いました。

※CLOは衣料品のヴィジュアライゼーションに特化したアプリケーションで、3DCGの表現力を利用し、実際に縫わずして製品サンプルを「見る」事が出来るアパレル専門の3Dデザインソフトです。

 

このソフトを導入すれば、今まで大量にかかっていたサンプル製作費や時間を削減することができると考えていました。

しかし、その当時は、実際現場で実用化までは叶いませんでした。

その後、私は様々な事情から繊維業界を離れ、CLOの事は忘れかけていました。

 

ある日、SNSのタイムラインを眺めていたとき、以前仕事でお世話になったデザイナーの加藤さんが、CLOを使って仕事をしていることを知ってひさしぶりに連絡をしてみました。

CLOの活用に関して様々な話を聞いている時に、以前、加藤さんから企画の提案を受けていていたプロ用エプロンの話を思い出しました。

 

「加藤さん、すまない。もう作ることができないんだ……」

これは、加藤さんがお世話になっていたアパレル工場の工場長が電話口で語った言葉です。

加藤さんもまた多くの工場や職人と仕事をしてきた間にアパレルの仕組みに疑問を抱いてきたひとりです。

加藤さんと力を合わせて新たなチームと仕組みを作りもう一度アパレルの仕事に復帰するチャレンジをしたいと思っています。




プロジェクト内容 

 

今回企画したのは

「3Dデザインによるプロフェッショナルエプロンの制作」

です。

 

加藤さん(東京)と丹上(広島県福山市)のメーカーたちとチームを組んで開発していきます。

アイテムをエプロンにしたのは2つの理由からです。

 

1.レストランや工場で働く人からプロ用のエプロンがほしいとリクエストがあったからです。

今回、企画(デザイン)を担当する加藤さんのご主人は料理人で、彼にとってエプロンは仕事着であり、アイコンでもあります。

毎日のハードワークに耐えれて汚れが目立たず使い込むほど味が出てくる…そんなエプロンにデニム生地を使う事はピッタリだと思いました。

絶妙な丈、ポケットの位置や深さ、用途によってカスタマイズでき、デニムの縫製を活かした丈夫なエプロンがプロに認めれば、いづれ一般家庭にも需要が広がっていくとも思っています。




 

2.最初3Dソフトを使った立体デニムの作成を考えていましたが、プロ用エプロンの企画も以前から温めていたものだったので、せっかくなら、デニム産地の特性を生かした製品づくりと福山という産地のアピールをしようとおもいました。

生地から縫製までを近い距離で完結出来る産地の良さと魅力を見せていきたいです。

エプロンは繊維製品の中でも最も安価に作れる製品の一つです。

私自身でも縫製は出来ますが、周りの工場と協力して福山市全体の産業を盛り上げていけたらと思っています。

 

 

アナログ文化を変えるため3Dソフトを導入

私は日本のアパレル業界のローテクな現状に危機感を感じていています。

そこでCLOを製品づくりに組み込み、企画と現場の負担を減らす事を目指します。

企画段階からCLOを使って東京(企画)と福山(製造)を結び、サンプル作成にかかっていた時間とコストの大幅なカットを目指します。

このように変えていきたい!!!

 

1.縫製工場を立て直し、新たなチームを作り持続可能な仕組み作りをしたい!

自社ブランドやアパレルメーカー以外からも繊維製品生産を受注して縫製工場の柱(基盤)を作たい。

受注生産と高効率化により低マージンでプロジェクトの運用を行い、工場サイドの「取り分(利益)」を正当な額にしたい。ものづくりの要である工場を中心にしたチーム作りを目指します。

 

2.CLO3Dを活用して製品企画、開発の効率化をアピールしたい!

本生産(量産)に行き着くまでの期間を短縮でき、製品開発に掛かるコストを圧縮できます。

これらにより、従来の現物ありきの展示受注会を経ない受注が期待でき、工場の閑散期を有効に活用できると思っています。

 

3.生産管理システムの開発と運用で効率化を図りたい!

アパレル製品を受注、生産していると、思ったより進捗が進んでいなかったり、逆に進みすぎていて製作途中に起こったミスがそのままに進んでしまい修正が手遅れということがおこります。

そこへスマホやタブレットで仕様を確認できる仕組みを作り、生産管理をシンプルにし、何がどこまで制作されているか、を把握できるようにします。

 

エプロンの製品開発の流れ

 

1.  3Dソフトと産地の生地を使ったラフ作成

ラフパターンを描きながら完成イメージを正確に作ることができるこのCLOというソフトウェアを駆使し、無駄の少ない企画から製造への流れを作っていきます。

日本に残っている繊維産地の中でも福山市の特徴は産地の中で糸からインディゴ染、製織、製品までが一貫して行われている事です。

 

2.生地、裁断、縫製

生地は長年、福山の地でデニムを織り続けてきた工場の協力の下、試作品の生地を使用する予定です。

製品用の反物になるまでにはたくさんの試験反や途中キズの入ったB反が出ます。本来、使い道が限られる素材ですが、そういった生地を使って1点ものの(1点ずつ生地の表情が異なる)

プロフェッショナルエプロンを作ります。

3.製品染・洗い

試作の生地はそのままでは使えないので、裁断の前に一度洗いにかけます。福山市の町中に工場を構える染色工場で行います。

最近は洗い加工(製品を染めたり、洗ったりする作業)を施さない製品が主流となり、仕事量が激減しています。

 

4.試着・テスト・フィードバック

何人かの料理人にモニターになってもらい、使い心地や気になる箇所のフィードバックをもらいます。

そこから製作と試着・フィードバックを繰り返して製品化を目指します。

 

 

支援の使い道 

 

合計金額 ¥500,000

【内訳】

・初回製品開発費(デザイン、パターン、生地、付属、縫製) ¥150,000

・初回システム開発費(3Dソフト→仕様書→パターン→縫製の流れと、納期や進行状況が共有できるシステム) ¥250,000

・現場へのタブレット配置  ¥100,000

 

さいごに 

目指すこれからのかたち     

 

本来一番対価が支払われるべき人たちと1からチームを組み、もっと関係性や風通しを良くしてくことでより良い物作りができると思っています。

 

「正直者が報われる仕組み・世界」を作っていければと考えます。

そしてその為には超アナログな仕組みも変えていく必要があります。

 

さらに人手不足や継承者不足の問題も日々深刻になっている昨今、機械やテクノロジー、システム開発でカバーしてく必要も急務だと感じています。

 

このままでは日本の産業・技術継承は難しくなってしまいます。

輸入に頼っているものが多い中で、日本の技術はとても素晴らしく、日本の資産だと思っています。

その産業の一つであるアパレル産業が淘汰されつつあります。

 

加藤さんと私は互いに挫折と絶望を繰り返し経験してきました。

簡単には取り戻せないことや立ち直れないことの連続ですが、それでもこれがチャンスと思って、これからの日本のアパレル産業に希望を捨てず、先ずは一歩を踏み出したいと思っています。

 

アパレル業界は特殊でなかなか身近に感じてもらえないかもしれません。

問題が地味で伝わりにくいかもしれません。

 

拙い文章では心許ないですが、一人でも多くの人に知ってもらえ、さらに応援していただけたら、これ以上の励みになることはありません。

 

どうぞ宜しくお願い致します。

 

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【プロフィール】

丹上洋史・・・2000年頃より、デニム加工所エスパシオにてデニム加工の仕事を始める。2009年、主にデニム製品のOEM受注を始め、産地の特性を生かしたものづくりをしてきた。

自前で生産背景(工場)をもたなければこの先、ものづくりを続けるのは難しいと気づき、一時繊維業界を離れて今に至る。

【これまでの活動】2009年よりカジュアル衣料のOEM生産を手掛ける事業の代表となる。様々なデニム製品の2次加工の経験を基に、デニム製品を生地から提案し製品化してきた。

ブランドオリジナルのジャガードデニムの製作、商品化と、とあるブランドのコレクション用サンプルを作製し、ショーを観に行くが、重低音が腹に響きお腹痛くなったのは良き思い出。

【コメント】

「日本の繊維産業の問題点をあげたらきりが無りません。しかし、私も現在は業界を離れているとはいえ、生活の拠り所としていた時期がありました。そこで知り合った方々に声をかけ、

楽しんでいただける方々とやれることをやってみて、支援してくださる方へフィードバックできればと考えました。フィードバックを通して繊維産業を活かす新たなフィールドを見つけられればと考えます。」

 

 

加藤千晶・・・ボーダレスファッションブランドa.ladonna.(アラドナ)代表兼デザイナー 、衣装作家、一児の母。4歳でデザイナーになることを決め、18歳で上京し、ファッション専門学校に入学。

3社アパレルを経験して職人やメーカーにリスペクトしつつも仕組みに疑問を持つ。28歳で退職し海外を放浪。帰国後フリーランスを経て2009年にブランドを立ち上げる。

心身共にストレスフリーの服作りと環境システムを考え続けている。

【これまでの活動】

2011年、初コレクション世界唯一の技法京都マーブリング「糸プロジェクト」を国内外で完全受注展示会として開催。

2013年、ミュージックコラボレーション箏×歌×衣装「百花繚乱」8都市10公演&展示ツアー開催。

2014年、日本スペイン400周年交流事業正式作品・舞台「耳無し芳一」衣装・美術・黒子担当し2カ国9公演開催。

2015年、アメリカハートフォード州にて舞踊団dancEnlightのコンテンポラリーダンス衣装担当。

2018年、アパレル業界日本初ユヌス・ソーシャルビジネスカンパニーに認定。自社ブランドa.ladonna.+より身体障がい者や高齢者と分かち合える「バリアフリープロジェクト」発表。

2019年、超福祉の日常を体験する場「超福祉展2019」出展・シンポジウム登壇。ALSの啓発を目的にした音楽イベント「MOVE.FES 2019」でボーダレスファッションショーに参加。

2022年、100人の車椅子ユーザーが集う「インクルーシブパレード東京2022」に出店。

【応援コメント】

「私と丹上さんとは同世代で、最初彼の義父と仕事をしており、そこから丹上が引き継ぎ一緒に仕事をすることになりました。丹上さんの義父は一見物腰が柔らかく、

私たちデザイナーの表現したいものを一生懸命形にしてくれる人でした。デニム製作のために福山市に出張に行く時は協力工場の現場を何件も見せてくれ、夜は酒盛りが定番でした。

その義父が私がまだ20代のころ恩返しもできないまま59歳という若さで亡くなりました。そこから丹上さんと数回仕事をした後、私はアパレルから一旦離れ、彼も事業に息詰まり事業を一次閉鎖しました。

お互い仕事ができなくなってからもSNS等で繋がっていたり連絡を取り合ってきました。

1年ぶりくらいに連絡をくれ「アパレル再開しようかと思う。」と、彼から聞いた時はすごく嬉しかったです。義父と同じく物腰が柔らかく、でも心の奥底で燃えている葵い炎(勤勉で情熱的)を持った丹上さんともう一度仕事がしたい!と思っています。

20年以上デザイナーとしてやってきて、20代の頃からお世話になってきた日本の職人さんや工場に恩返しをしたい!一緒に日本の産業を盛り上げていきたい!という想いです。

私たちが抱えている問題はとても地味で伝わり難いものだと自負しています。だからこそ根気良く粛々と訴えやり続けていくしかないと。どうぞ宜しくお願いします!」

 

 

【活動報告】

2020年、プロジェクト発足

2021年、クラウドファンディングに初挑戦




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    2022年10月

応援コメント

  1. 匿名

    日本のアパレルを支えてもらっている中小の縫製工場の方々にに頑張って頂きたいです。

  2. 匿名

    応援しています!頑張ってください!

  3. espacio0226

    応援しています!頑張ってください!

  4. 根岸晴美

    千晶の願いが叶えば、社会はもっと素敵になるね!応援してるよ〜

  5. 匿名

    応援しています!

  6. 匿名

    応援しています!頑張ってください!

  7. 髙橋ケンジ

    応援しています!頑張ってください!

  8. 匿名

    素敵な取り組みですね。
    とても共感します。

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